今回、どうして民法は改正されることが決まったのでしょうか…?

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新民法が2022年に施行される

 

民法改正のイメージ画像

 

3月13日、政府は民法の改正案を閣議決定しました。
この改正案の中には予てから議論されていた、成人年齢を20歳から18歳に引き下げる内容が含まれています。

 

成人年齢の引き下げでタバコやお酒はどうなる?

 

現時点ではまだ閣議決定の段階ですが、このまま問題なく施行されれば、2022年の4月1日から成人年齢が引き下げられることになります

 

 

日本の民法の歴史

 

一般的に、国民が行う自由な経済活動や個々の家族に関わる事柄については、国家の介入は望まれません。
これは多くの国が共有している理念で、日本もその例外ではありません。

 

では、その実現にはどのような方策が実施されているのでしょうか?

 

これは簡単に言えば、法律によって実現しているということになります。
そしてその法律というのが、今回取り上げている「民法」なのです。

 

我国において民法が生まれたのは今から約120年前の1898年のことです。

 

それ以前の日本には民法と呼べるようなものはありませんでしたが、急がれる近代化の流れの中で当時の政府がその必要性に気付き、その制定に当たったのです。

 

しかし、その過程は決して順調なものではありませんでした。

 

日本政府は当初、民法典の起草に当たってパリ大学教授の職にあったギュスターヴ・ボアソナードを招き、彼に起草を委嘱しました。

 

そしてボアソナードはフランス民法典を基礎にした民法典を1890年に完成させました。
この民法典は1893年に施行されることが予定されていましたが、そこで予期せぬ事態が起こりました。
ボアソナードが起草した民法典の内容に対して、国民各層からの批判・反対が相次いだのです。
その内容は概ね、「日本の家制度が壊される」「伝統的な文化が廃れてしまう」といったものでした。

 

そこで日本政府は同年、改めて民法制定のための法典調査会を設置し、穂積陳重・富井政章・梅謙次郎の3名を起草委員に選んだ上で再び民法の起草作業に取り掛かりました。

 

この作業においてはボアソナードの案とは一線を画し、ドイツ法を基礎とした民法が作られていき、今度は無事に制定され公布されることになりました。

 

制定は1898年、公布は1897年、施行は1898年にそれぞれ行われています。

 

ちなみに、現在では1898年に施行されたものを「民法」と呼び、ボアソナードが起草したものについては「旧民法」と呼ばれています。

 

 

 

民法改正の経緯

 

前述の通り、現行の民法が施行されたのは約120年前の1898年です。
それ以降、民法の改正は幾度か行われてきました。

 

大きな所では、第二次世界大戦の終結後に日本国憲法が制定されたことによって行われた改正が挙げられます。
この改正においては、第四編及び第五編のいわゆる家族法分野が中心になりました。

 

またこれ以降も、小さな所での改正は幾度か行われてきました。

 

しかし、民法の根幹部分である第一編から第三編の財産法分野については大幅な改正はこれまでに一度も行われてきませんでした

 

明治の日本と現在の日本とでは状況は大きく変わっています。
言い換えれば、民法を取り巻く環境もそれだけ大きく変化しているということになります。

 

そんな中で、民法の大幅な改正が行われていないのはおかしいという声が高まり、改正議論が盛り上がっていきました。また、こうした流れを受けて国会でも民法改正に向けた議論が活発に行われるようになっていきました。

 

そしてその結果、民法の一部を改正する法律案が2015年3月に国会に提出され、審議の対象となりました

 

審議期間は2年に及び侃々諤々の議論が交わされた結果、ついに2017年の5月26日に可決成立、そして同年の6月2日に公布されました。

 

これが、今回の改正に至るまでの経緯です。
重要なポイントを時系列で並べていくと以下の様になります。

 

  • 明治29年(1896年)民法が制定される
  • 明治31年(1898年)民法が施行される
  • 平成16年 現代語に書き直される 保証に関する部分改正が行われる
  • 平成21年 法務大臣によって改正を検討する指示が出される
  • 同年11月 法制審議会に民法部会が設置される
  • 平成25年3月 中間試案が公表される
  • 同年4月~6月 パブリックコメントが出される
  • 平成26年8月26日 法制審議会民法部会によって改正要綱原案が承認され、その後要綱仮案が公表される
  • 平成27年 通常国会において民法改正案が提出される
  • 平成29年5月26日 民法改正案が成立し、同年の6月2日に公布される
  • 平成30年3月13日 民法改正案の閣議決定が行われる

 

 

 

民法改正で暮らしが変わる

 

民法の改正で暮らしに変化がある家族

 

民法は私たちの生活に密接に関わっている法律です。
その民法が改正されるということは、それだけ私たちの暮らしにも変化が訪れるということです。
果たしてどんな変化があるのか、施行前の予習に当サイトを役立てていただければ幸いです。

 

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