少年法の年齢引き下げは賛否両論あり、専門家が検討を続けています。

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少年法も18歳に引き下げ?

 

2022年の民法改正により、成人の年齢は20歳から18歳に引き下げられる予定です。
これにより、18~19歳は制限行為能力者ではなくなり、これまで親の同意を必要としていた契約も、親の同意なしで契約できるようになります

 

同じく20歳以下を対象とした「少年法」は今も議論が続いています。
少年法の引き下げには賛否両論で、意見が分かれており、裁判所、検察庁、弁護士、法学者などの専門家が検討を続けています。

 

 

少年法とは

 

少年法について考える男性

そもそも少年法とはどんな法律なのでしょうか、趣旨や概要を把握しておきましょう。

 

例えば、人を殴ってしまい、ケガをさせたとしましょう。16歳の少年と40歳の中年男性の場合、罪は同じで良いのでしょうか?
40歳の中年男性には罪を償わせることで反省するかもしれません。
しかし、16歳の少年には罪を償わせるだけでなく、「教育」が必要です。

 

このように、年齢の違いにより、罪を犯した少年に対し、成人とは違う取り扱いをする事を決めているのが少年法です。
具体的には少年法により、刑の減軽、保護観察や少年院送致等の処置が行われます。

 

 

少年法年齢引き下げ派賛成派の意見

 

少年法年齢引き下げ賛成派の意見はどのようなものがあるのでしょうか。
詳しく見ていきましょう。

 

「選挙権を得るのであれば大人として扱うべき」

 

一つの大人の基準である選挙権を得る年齢と罪を犯した時の基準である少年法は同一であるべきという考え方です。
確かに、国として大人の基準が異なるのは少し違和感がありますが、少年法の年齢を引き下げるべき理由としては少し説得力が欠けています

 

「少年法の年齢引き下げにより凶悪犯罪を防ぐことができる」

 

18~19歳に少年法が適用されなくなった場合、凶悪犯罪を犯した若者達は厳罰に処される場合もあるでしょう。
若者達への厳罰化が犯罪を抑止する可能性が高いため、少年法の年齢は引き下げるべきだという考え方です。

 

確かに、被害者の感情を考えると、少年だから刑を軽くするということは許せないかもしれません。
しかし、少年法の本来の趣旨は少年犯罪者の更生を優先するものです。

 

 

少年法の年齢引き下げ反対派の意見

 

少年法の年齢引き下げに反対している人の意見はどのようなものがあるのでしょうか。
反対派の意見も確認しておきましょう。

 

「少年による凶悪犯罪は減ってきている」

 

年々減少している少年犯罪

ニュース等で大きく報じられているため、少年による凶悪犯罪は増えていると思われている方も多いのではないでしょうか。

 

統計によると、少年による犯罪件数は年々減少しています。
そのような状況において、少年法の年齢引き下げの必要は無いという意見です。

 

「教育を受ける機会が失われ、再犯率が高まる」

 

少年法は、犯罪を行ってしまった少年が、再度教育を受けることで更生して社会復帰するためにあります。
選挙権を得たからといって、精神的に成長をするわけではありません

 

まだまだ未熟な若者を守るために、少年法の年齢を引き下げるべきではないという考え方です。
これは裁判官や弁護士に多い意見です。実際に少年達と接して、「まだまだ未熟だ」と感じる方が多いようです。

 

 

少年法の年齢引き下げにはまだまだ議論が必要

 

ここまで見てきた通り、少年法の年齢引き下げには賛否両論があり、決定的な意見とはなっていません。
少年の更生、再犯率低下は国家として目指すべき大切な項目であり、まだまだ議論が必要です。